製造業者として海外と「取引」を行う場合、安全保障輸出管理が求められます。例えば、海外にノートパソコンやスマホをもっていくと思いますが、これを誰か海外の人に提供すると「取引」になってしまうんです。
安全保障輸出管理の実務は、海外と頻繁に取引を行うB to Bのビジネスにおいては必要な知識と思います。この知識レベルおよび実務レベルを把握する手段として実務能力認定試験があります。
安全保障輸出管理実務能力認定試験は、一般財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC)が実施する、安全保障輸出管理に関する実務能力を認定する民間資格です。この試験は、企業・大学等の輸出管理で活躍できる人材の育成・コンプライアンスの徹底等を目的としています。
試験は以下の3つのレベルに分かれています:
STC Associate (初級) | 基礎的なレベルを表し、輸出管理に関する基本的な論点を扱います |
STC Advanced (中級) | 輸出管理の現場で必要な問題に対応できる、中間レベルを表します。 輸出管理実務に携わって2、3年程度の実務担当者(法務、営業、技術、ロジスティクス等)を対象に輸出管理実務で扱う全ての論点を扱います。 |
STC Expert (専門家レベル) | 基礎的知識に加え、関係法令、取引審査、該非判定等を含め広く輸出管理のために必要な十分な実務能力を有する専門的レベルを表します。 Expertは「法令編」と「貨物・技術編」の試験があり、「法令編」のみに合格の場合は、Legal Expertと認定されます |
試験費用は以下の通りです:
STC Associateの受験料は5,300円(税込)。
STC Advancedの受験料は6,300円(税込)。
勉強方法としては、以下の手順が推奨されています:
- 安全保障貿易情報センター(CISTEC)のeラーニング教材を使用して基本的な輸出管理の学習を行います。
- 過去問(過去2回分程度)を解きます
- テキストを熟読し、例題を反復して解きます
安全保障輸出管理実務能力認定試験の概要、各レベルの違い、試験費用、および勉強方法になります。試験の準備と受験、そして合格に向けて、最善を尽くしてください。頑張ってください!
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